
育して貰った体験が、現在の自分自身の生きざまの基盤になっている。また、事実を知った後現在でも、自分の親としての気持ちは実の両親より養父母に対しての方が強い。
この原体験から私自身、親子とは血のつながりだけではなく、毎日の生活の中でも生まれるものだという気持ちが強い。
長男の場合、真実告知から3年近く経つが、会社を辞めて家に戻ってからも以前と同じく「親父ー、おふくろー」と我儘一杯、甘え放題で屈託がない。そうは云っても冒頭に書いたように、誰でも自分の素性(ルーツ)を知りたいだろうし、また知る権利がある。彼もいつかは実の父親に逢いたいと思うのだろうし、中の子・下の子も同じだろう。
その時期は多分、私達夫婦が死んだ後だろうが…(生活に疲れた時か、人の親になった時か)……もし、私が元気なうちに希望すれば一緒に探したいと思う。
里親研修会等で真実告知の時期については、出来るだけ早い時期が良いとする人と、成長するまで待つという入の両極端に分かれる。然し、どちらが良いという結論は出
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